2002年度「紛争予防市民大学院」海外研修コース地方視察日誌
2002年度海外研修コース研修生一同

海外研修:地方視察第三週目(北東部視察)
11月18日(月)

 朝9時にJCCP事務所を出発し、古都アヌラーダプラに向かった。博物館、仏像、寺などスリランカの歴史を知る上で重要な遺跡を巡り、最後に菩提樹のある寺を訪れた。この菩提樹は、仏陀がその下で悟りを開いたとされるインドの菩提樹から分け木されたものであるという。明日はポーヤデー(満月の参拝の日)のため、夜にもかかわらず多くの参拝者の姿があった。夜の闇の中で白い装束に身を包んで熱心に祈りを捧げる人々に、スリランカの仏教徒の深い信仰心を見て取った。
11月19日(火)

 アヌラーダプラからシーギリヤに移動。岩山の上に建てられた古代の王宮、及びその岩肌に描かれた壁画「シーギリヤレディ」を見学し、その昔繰り広げられた王族の歴史物語に思いを馳せた。
 午後は本日の最終目的地トリンコマリーに向かう。トリンコマリーはこれまで紛争の影響で外国人の訪問が制限されていた場所である。東部州に属する民族混住の街であり、街中にはヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教、仏教の宗教施設が混在している。街の中心地は再建が進み、一見しただけでは紛争の傷跡を見つけるのは難しいが、街中で出会った片足だけで立っている爆弾テロ犠牲者の存在は、この地の苦しい歴史を物語っていた。

(シーギリヤの頂上に佇む研修生達)
(トリンコマリーの町並み)
 
11月20日(水)

 トリンコマリー市内のセワランカ財団事務所を訪問し、所長のタパン・クマール・バルマン氏と面談した。氏からトリンコマリー地域における民族混在の状況、紛争の影響、セワランカ財団の取り組みなどについて説明を受けた。  
 その後、実際にセワランカの活動を視察すべく、スタッフの案内でトリンコマリー近郊の村落を訪問した。国内避難民の帰還支援プロジェクトや灌漑設備の再建、この地の重要課題である水を確保するための井戸建築プロジェクト等を視察し、彼らの活動について学んだ。シンハラ人の村では、LTTEにより村が襲われ死者が出たことなど、生々しい体験談を聞いた。紛争被害地域の復興段階において、人々の心も支援することの重要さを感じた。


(灌漑設備について、地元住民からの話を聞く研修生達)
 
11月21日(木)

 前日に続いてセワランカ財団の活動を視察。まずは街周辺の帰還避難民に対する自立支援プログラムについて説明を受けた。セワ・ソサエティーという村民の自立支援ネットワークの活動状況や、紛争被害者がコミュニティーを再構成していく過程について学んだ。
 その後、UNHCRや政府が運営している国内避難民キャンプを訪問したほか、昨年JCCPからの支援で建設された井戸などを視察した。厳しい村の生活状況と、その中で生活を立て直そうとしている人々の姿に、紛争がもたらした非常に厳しい現実を垣間見た。昼食後、所長のバルマン氏と再度面談する機会を得た。活動視察後の感想や意見を交換したほか、スリランカ東部における地雷の状況などについて有益なお話を伺うことができた。


(JCCP(旧称JCPD)が建設した井戸にて)
 
11月22日(金)

 本日は丸1日かけてトリンコマリーからコロンボのJCCP事務所へ移動した。
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