国連PKO要員に対する平和維持活動訓練の実施
JCCPは、アフリカにおける国連PKO(平和維持活動)・アフリカ連合(African Union: AU)要員の訓練を実施しています。2007年5月には、ガーナに設立されたコフィ・アナン国際平和維持訓練センター(Kofi Annan International Peacekeeping Training Centre:以下KAIPTC)において、国際平和支援活動に携わる軍人、文民警察官、文民職員に対するDDR(武装解除、動員解除、社会復帰)研修のカリキュラム立案と講義実施を行いました。 | 2006年度には、継続中のものも含め、全世界で22のDDRが実施されました。 DDRは、すでに10年以上世界の紛争地で実施されている反面、明確な実施基準がなかったことが問題となっていました。そのため、国連が中心となり、IDDRS(Integrated DDR Standard)と呼ばれるDDR実施の目安となる資料が作成されました。したがって、DDR研修を立案する際にも、IDDRSと矛盾しないことが前提となっています。 | |||||
研修講師陣、参加者と瀬谷(中央)
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KAIPTCにおけるこの度のDDR研修の参加者は30名。そのうち20名ほどが、西アフリカ各国の軍、警察、国連PKOから派遣されてきた人々です。そのほか、文民の参加者は、西アフリカの国々の政府関係者、DDR委員会、またニューヨークの国連PKO局からも参加がありました。国籍の割合は、大多数が西アフリカ諸国からで、その他パキスタン、ドイツ、イタリアでした。
今回のDDR研修は、Problem Based Learning(PBL)と呼ばれる手法に基づいて行われています。講師に経験や実績があるのは当然ですが、平和活動研修の場合、参加者も様々な現場経験を有している場合が多いです。そのため、講師が話し続ける講義だけでは、参加者の満足度も低くなり、せっかくの参加者の異なる経験をシェアする機会も限られてしまいます。PBLは、参加者に積極的に講義に参加してもらうため、プレゼンテーション、グループワーク、シミュレーション、エクササイズなどの仕組みを盛り込んだ形式で行われます。
JCCP瀬谷事務局長による講義の様子
読書でも、講義でも、ひたすら受身で行った場合、吸収できる割合も限られてしまいます。まずは、自分の状況に置き換えるなどして頭の中でアクティブにシミュレーションをすることから始め、さらに実践することで、自分の中に浸透していくものだと思います。そのため、研修においても、できる限り参加者に質の高い、現実により近い実践の機会を多く提供することが重要になります。
紛争分析手法の授業で、グループワークの結果を報告する参加者。彼は、コートジボワールの国連PKO(UNOCI)に派遣されているパキスタン軍の中佐
今回のDDR研修全体のおよそ50コマ近くの講義講義のうち、瀬谷が一番多くの講義を作ったので、その分一番多く講義を担当しました。
とくに今回のDDR研修参加者のうち、およそ半数は、以前に国連PKOへ派遣された経験のあるアフリカ諸国の軍人および文民警察官。しかも、参加者のモチベーションも高く、議論も参加度・質的に高いものになりました。PBLにより、講師である私も学ぶ要素が多く、いわゆるWin-Winな成果を生むという側面もあります。
