「EU-ASACとの共同事業―小型武器回収開発プロジェクト」
2004/6/23

 カンボジア北部に位置するプレビヘア州で2003年6月から2004年2月にかけて、EU-ASAC(European Union’s Assistance on Curving Small Arms and Light Weapons in the Kingdom of Cambodia)と共同で小型武器回収開発プロジェクトを実施しました。
 EU-ASAC(http://www.eu-asac.org/)は、2000年3月よりカンボジアにおいて小型武器削減のための啓蒙活動、小型武器回収、警察支援、小規模開発支援等を全国的に展開しています。当センターは、2001年7月にもコンポンチュナン州において、カンボジア政府と協力し、EUと共催で小型武器破壊式典を実施しました。
 本プロジェクトではEU-ASACからの助成を受け、当センターが主体となり、草の根レベル(村レベル)で小型武器の回収と開発支援を行いました。「小型武器回収キャンペーン」では、各村をバイクで訪問し、村の公共施設(寺、学校等)で小型武器の危険性、違法性を住民に説き、住民からの自主的な武器の供出を促します。私達は村を巡回し、武器のない平和な社会について説いています。奥地にある村に行くことは、道路事情の悪いカンボジアでは大変なことです。特に雨季には道路が水で埋まってしまいます。


村までの道のり

カンボジアでは、雨季になると、道がなくなる場所も多い。

武器回収キャンペーンの模様
村の寺院でのキャンペーン。当センターとEU-ASACが共同で作成した横断幕が掲げられている。
 キャンペーンに参加する住民の中には、読み書きのできない人も多いため、武器回収の趣旨が一目で理解できるように、絵入りのポスター、パンフレットを配布しています。このキャンペーン活動はプレビヘア州について熟知しているローカルNGOであるCTDAI(Community Takhmau Development Agriculture Industry)と協力して実施しました。さらに提出された武器は警察が管理するため、地域警察との協力も欠かせません。

絵入りポスター、パンフレット

キャンペーン中に、住民から提出された武器を登録簿に記帳する地区警察長と村長

 この共同事業では、4郡で計123回のキャンペーンを開催し、約7,000名の住民が参加しました。回収された武器は合計747丁でした。その数に基づいて、当センターとEU-ASACが協議し、住民から要望の最も高かった井戸を19基設置しました。井戸は公共の場に設置し、誰もが使用できるようにしています。現在、19基すべての井戸が順調に稼動しており、およそ20,000名の住民が毎日、使用しています。住民からは「清潔な水がいつも確保できるようになり大変嬉しい」との意見が寄せられています。ポンプ井戸の水は、飲用、調理、洗濯、農業用等に活用されています。


村に設置されたポンプ井戸と看板
(EU-ASAC、JCCP、CTDAI)

 本プロジェクトでは、「小型武器の回収と開発」という共通の目的を持つEU-ASACと共に、地元警察、現地NGO、住民が一体となったプロジェクトを実現することができました。今後もこのような他団体との協力を続けていきたいと考えています。


報告者:寺西 悦子

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