| 2003年8月19日イラクで国連代表を狙った爆弾テロが起きた。ここアフガニスタンでも、援助物資を運んでいた国際赤十字の車両が襲われたり(2003年8月アフガニスタン南東部)、乗り合いタクシーが爆破されるなど(同月南部)、毎週開かれている安全会議(Security meeting)でもそれらと類似した報告を聞かないときはない。
| 幹線道路上に残る戦車の残骸。 回りは地雷がまだ残る。 | ここアフガニスタンに赴任する前、日本にて思いのほかアフガニスタンの情報不足に少々驚いた。毎々のニュースでは何か起こると、報道されるが、何も起きなければ、我々の関心は薄れ、外務省のホームページにある安全情報(http://www.pubanzen. mofa.go.jp/info/info4.asp?id=41#danger)からの文言を頼りに、想像を膨らませて、国情を把握しなければならなかった。そんな偏った情報のみを持ち赴任した、私のアフガニスタンの第一印象は「恵まれている」であった。アルコール類をはじめ、質を問わなければ、何でも手に入り、時間とそのプロセスの煩わしさへの忍耐力そして砂埃を苦痛に思わなければ、ほぼ思いどおりに目的を達成できる。カブール市内は、日本の中古車であふれ、外国人向けのレストラン(清潔感と値段が他のレストランよりも高い)も12ヶ所開店し繁盛しており、お土産店を市内各所で見かける。また、特にこの時期は、結婚式用にデコレーションした車を市内のあちこちで目にすることができる。 しかし1週間が過ぎ、さまざまな会議に出席し情報交換を経て思うに、やはり外務省のホームページに掲載されている「渡航の延期をおすすめします:主要都市のみ・退避勧告:他の地域」の警告に匹敵する国であることが理解できる。治安面は無論であるが、健康面でも現在、邦人約150名に対して、昨年から今年にかけて、すでに5名が腸チフスにかかっている。日本ではめっきり聞かなくなった病気であるが、発病して治療が遅れれば、20%が死に至る。また、はじめにあげた襲撃事件のほか、日常茶飯に南部から南東部にかけては、政府の建物がロケット弾による攻撃を受けている。また、反政府組織が首都カブールの外国人を狙った襲撃を企んでいるとの情報も聞いた。表札として表に掲げている団体ロゴなどを頼りに、外国の団体と思われる所を無差別に狙うらしい。また、「For Rent(貸家)」と表示している家も、文字が読めないゆえ、外国籍の団体と勘違いし、攻撃の対象になっているとか。どこまで話を信じるかよりも、これらの話がウワサとして成り立つ要因がまだこの国にはあることを如実に表している。現に赤十字国際委員会(ICRC)は表札を下ろした。 来年6月には、全国統一選挙が行われる予定だが、まだ「滞りなく」行える状況ではない。だからこそ、紛争を再発させないためにも、あらゆる分野にて国際社会の協力を必要としている。まさに今その只中にアフガニスタンはあるのだ。 報告者:金澤 哲也 |