アフガニスタン(Kabul) 一般情報(不動産) | 2002/6/25 | カルザイ議長はロヤ・ジルガにおいて圧倒的多数の支持を得て、向こう約2年間暫定政権を担うこととなったが、閣僚の種族・部族間割当数問題、任命閣僚ポストに対する不満等の問題を抱えている。四半世紀振りに民主化、復興に向かって船出をしたものの、順風満帆ではない。しかしながら、アフガニスタン復興に向かって動き出す体制が一応整ったことも否定できない。このような状況下、国連機関、各国公館、国際NGO、更には企業のカブールを中心とする事務所・住居の設営、それに伴う現地職員の採用が増えている。 このこと自体はアフガニスタンにとってマイナスではないが、四半世紀に亘る内戦により市内の多くの建物は破壊されており、Wazir Akbar Khanを中心とした一部地域のみが事務所・住居の設営に適する現状だ。大きな敷地に独自のコンパウンドを設営できる国連機関、乃至は内戦以前より設置されていた大使館等は別として、多くのNGO、企業等が一部地域に集中している。この結果、需給関係により家賃は鰻登り、しかも家賃契約に対する行政規制が機能していない為、契約更改時には30倍以上の値上げを要求され(契約時の家賃が非常に安く例外と思われるが)、事務所・住居の移転を余儀なくされたNGOもある。一例として、Wazir Akbar Khan地区では、約100坪の土地に建坪30~35坪の2階建で、昨年10月頃迄は月$350~450であったのが、11~12月$800~1200、今年1~2月$1200~1600、2~3月$1800~2200、4~5月$3500~4500となっている。最近事務所を設営した、ある日本政府機関は敷地に2棟ある建物を$8000以上で1年間全額前払いにて契約した。市当局の規制によれば、月$1000以上の家賃契約の場合、超えた額の60%は税金として徴収されることになっているが、各家主は二重契約書の作成、行政担当者との癒着等で法の網をかいくぐっている。 この家賃値上がりの原因は、コスト意識の無い国連機関との説が有力だが、日米を中心とした政府機関、最近においては企業にもあるように思われる。設営可能地域・物件が限定されているため致し方ない面もあるが、契約に際して、不動産屋任せで、既に契約している団体、組織よりの契約条件に対する情報収集が怠りがちではないかと窺がわれる。このままでは、今後事務所設営を計画している日本のNGOはWazir Akbah Khan地区及びその周辺に設置できないばかりか、現在事務所を持っているNGOも契約更改期には途方もない値上げを要求され、電気、水も充分な供給が無い地区への移転を迫られる事態が予想される。 報告者:笹井英毅 |