人道的地雷除去プロジェクト開始にあたって | | 2003/7/14 | 昨年、日本紛争予防センター(JCCP)の主催する「紛争予防市民大学院」セミナーコースに参加した縁で、元陸上自衛隊一等陸尉、青年海外協力隊OBである私がJCCPスリランカ人道的地雷除去プロジェクトの立ち上げを担当することとなった。対人地雷を日本人が直接除去するプロジェクトは初の試みであり、全くゼロからのスタートであったが、日本とスリランカを行き来して立ち上げ作業を続けてきた。スリランカ政府へ地雷除去NGOとしての許認可交渉、国際地雷除去NGOとの提携交渉、地雷除去地区の確保、外務省「NGO支援無償」を申請するに必要な情報収集・・・等を実施し、今月、この地雷除去プロジェクトを開始できる所まで至ったことは、立ち上げ担当者として感無量である。 このプロジェクトの準備段階として、今月中旬からJCCPスタッフ2名(私を含む)が、提携団体であるDDG(Danish Demining Group)主催の地雷除去訓練コース(3週間)およびOn the Job Training (3週間)に参加し、機械を使用せずマニュアルで対人地雷を除去する技術の習得、IMAS(International Mine Action Standards)に基づいて安全確実に地雷除去作業を実施するノウハウなど地雷除去テクニカルアドバイザーとして必須の知識技術を習得していく。その後、地元民から地雷除去要員を雇用し、地雷除去チーム(約45名)を編成し、JCCPスタッフ2名が地雷除去作業を監督する形で地雷除去プロジェクトを開始する。この地雷除去プロジェクトを実施する中で全てのノウハウをDDGから習得し、近い将来JCCPが、地雷マップの作成、地雷原の特定とマーキング、地雷除去訓練、地雷除去作業(除去機械も使用)、地雷除去率100%であることの確認作業・・・など人道的地雷除去に関する全ての活動を独立して実施できる体制にまで持っていく。 対人地雷問題への国際協力は日本のODAの重点項目であるが、従来はほとんどが国連関連機関への拠出、地雷埋設国への地雷除去機無償供与、外国地雷除去NGOの地雷除去プロジェクトへの援助などにこの分野におけるODA資金が使われて来たと言っても過言ではない。日本は従来のやり方を改善し、日本人の「顔の見える形」での人道的地雷除去活動に、国策として本腰を入れて取り組めば、日本人の高度な技術力と木目細やかな精神性を持って、世界一安全で確実な人道的地雷除去活動を地雷埋設国で展開し、平和国家日本の存在感を国際社会に顕示することも夢ではないであろう。 一日も早くこれが実現されるよう、私はこの地雷除去プロジェクトの成功に全身全霊を傾ける所存である。 - 心ある日本の若者よ、私の後に続け! - 報告者:辰巳 竜悟 (JCCP地雷除去テクニカルアドバイザー候補) |