インフラ整備に挑む!「小さな橋」4基を完成 | 2006/6/14 | この橋がいつ壊れるか・・・。お昼休みに自転車で帰宅する学生たち、農作物を詰めた大きな麻袋を自転車の後部に括り付け、バランスを取りながら橋の上を渡る人々、橋の前でモーターバイクを減速し、両足でバランスを取りながらなんとか橋を渡る人々。その橋がかかる道路は周辺住民にとって生活する上でとても重要なもので、日頃多くの人々が利用しているにも関わらず、木製の橋は改修されることなく、年月と共に老朽化し、橋の利用者にとってとても危険な状態でした。 そこは、コンポントム州サンダン郡コール地区とプラサットサンボー郡タイン・クロソア地区の地方道。中でも、コール地区にあるコンポンチュビア橋とバック・スレイ橋、タイン・クロソア地区にあるヴェール・トラペン・スノー橋とトゥール・アンクローン橋はどれも木製で老朽化した状態でした。四輪自動車やトラックの橋の通行は難しく、乾季であればやむを得ず、両側の農地の上を通っていましたが、その影響で農地は荒廃していました。雨季では、橋周辺は一面水に覆われ、農地の上を通ることもできず、遠回りをしなくてはいけませんでした。周辺住民は以前より橋の改修を望んでいましたが、政府による整備が行き届かず、自然破壊の一途を辿る地方道の小さな橋は、彼らの生活の支障となっていました。当センターは農村地域の人々の声に応え、彼らの生活環境を改善するために、NGO団体としては珍しい橋の建設に挑戦しました。この事業は、日本国際協力財団の支援を受けて行われました。 | | 建設中(コンクリートパイプの配置) | 建設の最終工程 | 建設した橋のタイプは、農業用水の流水を重視し、パイプ排水式コンクリート製としました。建設は実績のある国内の建設会社に依頼し、国内で調達できる資材を用いて行いました。また、地域住民も迂回路の設置や橋の廃材撤去作業など、補助的な作業において参加しました。どの橋も3週間ほどで建設工事を終え、タイン・クロソア地区では2005年12月21日に、コール地区では同年12月22日に橋の引渡しを行いました。同時に、それぞれの地域において橋の維持管理と橋に関する問題の対処を行うよう体制づくりを行いました。地方当局が橋維持管理全体の責任を担い、その下で地域住民による橋維持管理コミッティーが実行部隊となって橋の維持管理に当たります。 橋の引渡し後、利用状況は建設前と変わり、住民は安心して、かつスムーズに橋を渡れるようになり、また重量制限はあるものの、トラックや四輪自動車も通行が可能となりました。特に、雨季の8月から11月の間、収穫した稲を牛車を使って家へ運ぶ際、以前は水溜りと泥で足場が悪い上に、危険な橋を利用せざるを得ない状況でしたが、これからは農地と家屋の往復もスムーズになると周辺住民は期待しています。また、これらの橋がかかる道路は街と集落を繋ぐ重要なものなので、収穫物の運搬が楽になると彼らの喜びの大きさを実感しました。事業を終えた後も橋の様子を見守ると共に、この小さな橋たちが、地域住民の日々の生活を長い間支えてくれることを願います。 報告者 平松 加代 |