「幼稚園生も唄で参加した衛生教育」 | 2006/4/20 | 「ずっと きれいに」のクメール語歌詞 | 左の歌詞を唄っている幼稚園生 | 「ずっと きれいに」 いつもきれいにしましょう 忘れないで 体をきれいに 寝るとき 食べるときも 学校へ行く前に体を洗いましょう | | 今回、トイレ引渡し式と衛生教育を行ったのは、コンポンチュナン州、ロリアビア郡クランリブ・コミューンのチュロロンコ小学校です。この小学校には、幼稚園もあります。児童のうち、半数はトイレを使用したことがなく、また使用したことがある児童でさえも1回程度しか経験がありませんでした。 校内にトイレがなかったため、児童たちは排泄のために遠くの森まで行かなくてはいけない状況でした。森での排泄は児童たちにとって危険であり、また時間の浪費となっていました。更に、児童が小学校周辺にある民家の敷地やその近くで排泄をしてしまうなどの問題が起こっていました。そのため、学校側は校内のトイレ建設の必要性を以前より感じ、いくつかの支援団体にその要請をしてきましたが、取り扱われることがありませんでした。当センターは、学校側と話し合いをし、児童数と建設後の利用状況を予想して、1棟4室のトイレを建設することを決めました。トイレ建設は今年1月22日より開始、2月21日に完成しました。 トイレ引渡し式(2006年3月3日)は、コミューンチーフ、副校長、教員、児童、警察官、地域住民を含め約380人が参加し、晴天のもと、同校の校庭で行われました。コミューンチーフ、副校長、当センター代表がスピーチを行った後、トイレ維持管理の覚書への調印をし、続いて衛生教育を行いました。 今回の衛生教育でも、参加者にトイレの使い方を理解してもらうこと、またトイレが設置されても適切な維持管理ができず、不衛生になり使用しなくなることのないよう、清掃方法についても把握してもらうことを目的としました。 まず始めに、トイレの使い方について描かれたポスターと、今回新たに作成した小学生用の衛生教育ブックレット(清掃や入浴、トイレ、歯磨きなど衛生全般について説明)を参加者全員に配布しました。次いで、児童4名が当センターが提供した掃除用具などを使って、トイレ利用のデモンストレーションにチャレンジ。しかし、戸惑う児童やドアを閉めてしまう児童がおり、スムーズにいかなかったため、再度上級生2名がデモンストレーションを行ないました。その後、改めて当センターのスタッフが掃除用具を一つ一つ取り出し、その使い方について児童へ質問をしながら説明をしました。児童たちは照れながらも一生懸命に答え、トイレの利用方法について積極的に学んでいました。 デモンストレーションの様子 | トイレ用具の使い方の質問に答える児童 | | | そして、今回初めて、教員側の提案により衛生教育に取り入れられたのが、幼稚園生による衛生にまつわる唄の披露でした。児童たちは、教員が指導の際に用いる幼稚園用の国定教科書にある歌集から教員が選んだ曲「ずっと きれいに」を歌いました。この歌集には、生活する上で必要となる基本的なルールについて詠われている短編の曲が95曲載っています。この中には、衛生教育に関係するものも数曲含まれており、「ずっと きれいに」もその一つです。児童たちは普段からこの歌集の唄を歌っているとのことですが、当日は人前で歌うことにとても緊張している様子でした。 トイレ引渡し式から1週間後、当センターのスタッフが再び学校を訪れ、児童たちの様子を聞いたところ、授業中に児童が排泄するために遠くまで行くという無駄な時間がなくなり、また学校周辺における児童の排泄によるトラブルもなくなるなど、トイレ建設による効果を確認することができました。 ※このトイレ建設事業は、同郡にあるタックハウト中学校、プレイモール中学校(「カンボジアからの報告」No.24)と同様、JICAよりの委託事業にて、地域住民の武器供出を目的とした開発支援として実施しました。 報告者 平松 加代 |