スリランカ政情報告-国会選挙結果-
2001/12/9

 12月5日に実施されたスリランカ国会選挙(全225議席)の最終結果が発表された。選挙結果を以下に報告する。

1. 選挙結果

政党名

議席数

得票率

United National Party (UNP)

109

(45.62%)

People’s Alliance (PA)

77

(37.19%)

The Janatha Vimukthi Peramuna (JVP)

16

( 9.10%)

The Tamil United Liberation Front (TULF)

15

( 3.89%)

The Sri Lanka Muslim Congress (SLMC)

5

( 1.18%)

The Eelam People’s Democratic Party (EPDP)

2

( 0.81%)

The Democratic People’s Liberation Front (DPLF)

1

( 0.19%)

 
2.結果分析

 野党UNPが完全に勝利し、与党PAが大差で敗北した。UNPは単独過半数には届かなかったが、同盟を組むSLMCの5議席を加えれば114議席になり、過半数を超える。

 今回の選挙の争点は経済の回復と紛争問題の解決であった。スリランカの民族紛争問題解決において与党PAのチャンドリカ大統領は和平交渉に消極的であり、軍事的制圧を試みていたが成功せず、今年夏の国際空港テロ襲撃事件以降、経済が急速に悪化し、国民の支持を失っていた。LTTEとの和平交渉による紛争問題の解決と、経済の復興を掲げていたUNPが勝利したことは、国民が和平と変化を選んだことになり、今後ノルウェーを仲介とする和平交渉が進む可能性が高くなった。選挙結果を受けてもともとUNPと関係の強いビジネス界は歓迎を示し、スリランカの株式市場も今後の和平進展と経済発展を期待して記録的な急上昇を示した。

 尚、和平に反対するシンハラ民族主義政党のThe Sihala Urumayaは1議席も獲得できなかったが、かつて武装蜂起して弾圧された急進的なマルキスト政党のJVPが、既成の政治に不満を持つ人々の支持を受け、16議席にまで躍進した。JVPは民族主義的傾向を強め和平に強硬な姿勢を示しているため、今後の和平への不安材料になると思料する。

 今後UNP党首のラニール・ウィクラマシンハ氏が首相に就任し組閣を行うが、選挙結果に関わらず地位を保つPAチャンドリカ・クマラトウンガ大統領との間で政権運営が注目される。

以上 

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