武力衝突8日目 エルサレム、ベツレヘム市内
2000/10/5

本日、ベツレヘムは比較的平穏。

①<ベツレヘム:チェックポイント:朝>

9:00頃、出国のためのチケット入手のためにエルサレムへ向かった際、乗合タクシーは迂回路を通るものと予想されたのに反して、通常どおりヘブロン・ロードを直進、係争地のラケル廟前も徐行して通過、チェックポイントも問題なく通過できた。
 ラケル廟前の道路は警備のイスラエル兵以外は無人。投石の跡として、おびただしい量の石や瓦礫等が散乱し、ベツレヘム市街側の路上には焼け焦げたドラム缶などでバリケードが作られていた。チェックポイントも、通常より重装備のイスラエル兵が監視していたものの平穏。

②<東エルサレム:午前中>

 エルサレムへ行く途中のイスラエル領内は普段とまったく変わらない様子。乗合タクシーの終点、東エルサレム、旧市街ダマスカス・ゲート前広場まで問題なく走行できた。ダマスカス・ゲート前広場ではヘルメット、警棒、機関銃装備のイスラエル兵と警官を合わせて約30人ほどが警備にあたっていた。通常より露天商等は少なく、人通りもいくらか少ないように思えた。
 東エルサレムの中心的繁華街であるサラハルディーン通りでは殆どの店が閉店しているものの、舗道でアラビア語新聞を広げ、話し合う人々が多数見られた。

③<西エルサレム:午前中>

 エルサレム中央郵便局周辺の西エルサレム新市街は、普段と全く変わらない様子。

④<ベツレヘム:チェックポイント:昼>

 11:30頃、ベツレヘムへの帰路。乗合タクシー、バスはすべてイスラエル兵によりチェックポイント手前で止められる。観光バスのみ通過可能。徒歩にてチェックポイント通過。西岸A地区内で再度、乗合タクシーを拾う。今回はラケル廟手前で通行止めとなっており、迂回路を通りベツレヘム中心街へ。まだ投石等衝突は始まっていないものの、ラケル廟付近から黒煙が上がっているのが見えた。

⑤<ベツレヘム市内:午後>

13:30頃、情勢の安定を確認し、在ベツレヘム邦人の連絡・情報交換のためパラダイス・ホテル付近のNGO地に平和事務所へ。商店の多くは開いており、道端では重装備のパレスティナ警察官がお茶を飲みながら談笑などをしていた。
 15:00頃、帰所の途中、ラケル廟方面へ向かうパレスティナ警察官や、顔を布で隠している若者達がちらほらと見られた。ベツレヘム中心地からは、荷台に銃を持った覆面の若者達5~6人を乗せたジープが走っていた。夕方に近づくにつれ緊張感が高まっていく様子が見て取れた。

⑥<ベッサフール方面:夕刻~夜>

 17:30頃からベッサフール方面にて、機関銃声、砲弾と思われる轟音が散発的に聞こえた。
 20:00頃には沈静化。

⑦<ベツレヘム:ラケル廟:夜>

ラケル廟付近に住むNGO職員に毎時、電話にて状況を確認。今日は銃声も聞こえなければ救急車も通っていないとのこと。ラケル廟からベツレヘム市街寄りに数百メートル手前の地点で5~6人の男性グループが何組かたむろしている程度とのこと。投石も行われていない模様。直接見に行っていないので分からないが、パレスティナ側からの小規模の攻撃があったとしても、銃撃戦になっていないのは確か。ここ4日間、ラケル廟前道路の街灯の照明は消され、通過する車もライトを消して走らされているとのこと。
 23:00現在、衝突は行われていない模様。

⑧<中東代表事務所付近:夜>

 23:00現在まで、ベツレヘム旧市街にある中東代表事務所付近は極めて静穏。

⑨<全般>

 国際ニュース・新聞等は、ユーゴスラビアの混乱のニュースや、パレスティナでの衝突についてのパリでの会議などで占められており、西岸、ガザ各地の模様についての情報は少ないが、現地ニュース等によれば、ガザで数千人規模のデモが行われた模様。西岸は比較的静かで、各地で散発的に小さな衝突が起こっている程度ではないかと思われる。明日、6日金曜日のイスラーム礼拝の後に事態が深刻化するのではないかと予測されている。

以上

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