スリランカにおける地雷問題とJCCP

 紛争予防や平和構築の観点からいって、地雷除去は緊急の課題である。戦後の復興開発も地雷があっては不可能である。これまでの日本は、人材・技術両面の問題や戦後平和主義の思い込みもあり、紛争や武器にかかわることを敬遠してきた。地雷にかかわってきた数少ないNGOも、住民への協力呼びかけの広報や地雷被害者に対する救援など、それなりに有用な活動を行ってきたが、日本人の専門家が地雷除去そのものにたずさわるプロジェクトを実施することはなかった。

対人地雷と不発弾

 当センターは2000年8月、スリランカに代表事務所を設立以来、「宗教間平和会議」、「平和構築ワークショップ」などの紛争予防事業を活発に展開してきた。スリランカにおいては、2002年2月に政府とタミール・イーラム解放の虎(LTTE)間に停戦合意が成立し、和平交渉が進められている状況にある。同国では北・東部に数多く埋設されている対人地雷等が国内避難民の帰還、さらにはこの地域の開発および発展を大きく妨げている。スリランカに埋設されている地雷は対人地雷が主であり、アフガニスタン、カンボジア等とは異なり対戦車地雷が非常に少ないことからも地域住民、国内避難民が地雷の脅威にさらされる危険性が非常に高く、地雷除去活動は喫緊の課題であるといえる。

 このような実情に鑑み、当センターは日本で唯一の紛争予防専門のNGOとして「地雷除去そのものから逃げては駄目だ」との思いを強め、地雷除去事業に正面から取組む方針を固めた。2002年12月、2003年2月、3月~6月、地雷除去フィージビリティ調査をスリランカで実施した。この調査結果を踏まえ、2003年7月より当センター提携団体DDG(Danish Demining Group)がスリランカで実施する地雷除去訓練コースに、職員2名(辰巳竜悟、一志康洋)を派遣し、日本人地雷除去テクニカルアドバイザーを育成することとなった。訓練コースでは、地雷除去に関する国際基準IMAS(International Mine Action Standards)等、人道的地雷除去テクニカルアドバイザーとして必須の知識、技術を習得する。また、訓練コース終了後もOn the Job Trainingとして、DDGの地雷除去・不発弾処理作業に参加し、実地経験を積む。これらの訓練で得た知識を基に、地雷除去チーム(約45名)を組織し、当センター職員2名が地雷除去テクニカルアドバイザーとして地雷除去作業を監督する形で地雷除去プロジェクトを開始する予定である。

地雷除去テクニカルアドバイザー辰巳竜悟(左)

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更新日:2003/7/20 


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