コミュニティーセンター完成す

 当センター在スリランカ代表事務所(池上善晴代表代行)は、昨年来スリランカのプッタラム地区で560万円の建設費をかけてコミュニティセンター2ヶ所の建設を進めてきたが、このほど完成した(写真)。
 プッタラム地区には約10年前に北部マナー地区から反政府組織LTTEに武力で追い出されたイスラム系国内避難民が多数生活している。少数派タミール人地区内のさらに少数民族。地元民との摩擦も耐えず、劣悪な生活環境のもとで暮らしている。
 欧米からの支援も少ないため、当センターがあえて対象に選び、今後はこのコミュニティセンターで幼稚園、保健所、職業訓練所、平和教育施設などを運営してゆく。停戦成立に伴い、マナー地区への帰還希望者は多いが、現在は地雷が多数埋設されており、不可能。当センターとしては今後地雷除去にも取り組む必要が出てきそうだ。

 
 平和構築ワークショップ開始さる

 既報のとおり、4月1日の開設以来当センター在アフガニスタン代表事務所(笹井正毅代表)は、若年元戦闘員の社会復帰のための職業訓練プロジェクトに加え、コミュニティ・レベルの指導者を対象にした平和構築ワークショップを開催してきたが、このほど10月14日から半年間の予定で第2回の平和構築ワークショップ開催する。 
 開催地は首都カブールから車で1時間のファルザ郡だが、コミュニティ内の司法・行政・治安・福祉・保健等7機関から推薦された35人(いずれも管理職)が参加し、コミュニティ内の相互不信に基づくいざこざや暴力沙汰を予防するための円滑なコミュニケーション手法や紛争化した場合の対応、解決方法について研修を受ける。将来は、他地区の同様のワークショップ参加者との交流も予定している。

開所式で挨拶するファルザ群長


伊藤理事長カンボジア、アフガン出張

 当センターの伊藤憲一理事長は、11月27日から12月6日まで当センターが現地代表事務所を置いているカンボジア、アフガニスタン両国を訪れた。
 カンボジアでは、今後の小型武器回収の本格化には、官民協力したオール・ジャパン体制が必要だと、小川大使や力石JICA所長とも意見一致。
 アフガニスタンでは、当センターの除隊兵士職業訓練センター(大工、煉瓦工、靴職人等)を訪ね(写真)、訓練修了者がまた兵士に逆戻りするのを防ぐため、今後は雇用対策的な村落開発にも取り組む必要があると痛感。国際機関、日本大使館、現地NGO、日本NGOとも精力的に意見交換した。


カンボジアで識字教育拡大さる

 当センターの在カンボジア代表事務所(田中剛代表)が、カンボジアのラタナキリ州オーチュン地区で少数民族タンブーン族の民族融和促進のため公用語クメール語の識字教育を行っていることは、本会報前号で既報のとおりだが、その後現地には当センターの出張所も設置された。
 これまでの事業(プラク等3村対象)の恩恵を受けられなかった住民から熱心な要請があり、このほど新しい識字学校(ボンロヤール等2村対象)が開設されることになった。
 建設・運営費は、総額で400万円。

 


明石会長、政府特別代表に

 当センターの明石康会長が、10月25日付けでスリランカ問題担当の日本政府代表に任命された。
 スリランカでは1983年以来の内戦が停戦し現在和平交渉が行われているが、その中で明石代表は早速さる11月3日から9日まで現地を公式訪問した。
 明石代表は、地雷除去などの人道支援や復興支援の多国間協議開催に向けた調整を行なってきた。


会 員 の 広 場

難民キャンプで感じた
信仰のあり方

支持会員 植村 高雄

 難民キャンプで無数の人種に触れながら、いつも考えさせられる事はそれぞれの信仰心の在りようだ。ヒンズー教徒、イスラム教徒、仏教信徒、カトリック信徒等が、自分の生き方を信仰心から決めて生きている。平和活動をする人、戦う人、ゲリラ活動をする人、テロ活動に命をかける人もいる。それぞれの神様がそれぞれの人の心の奥深い領域で何かを囁いていているようだ。その声をその人は真剣に聴き取りつつ、いろいろと苦しんでいる。世界の宗教指導者のありようが一番問われている。(キュール国際緊急援助隊代表)

広い見地から
人を集める

支持会員 梅澤 鳳舞

 この会は紛争の専門家がメインであるが、紛争は一般市民の生活がかかっていると思う。故に多方面の分野の人が集まって、政治家、法律関係、医療関係、軍事関係、自治体関係者、理学関係、文学関係、写真家、語学関係その他、書き上げればきりがないが、あらゆる方面の人が、生活をするのに必要な多方面の人が集まってこの会で相談、実行してゆかなければならないと思う。(詩人)

大量破壊兵器(WMD)
と紛争予防

支持会員 数原 孝憲

 紛争予防の目指すものは、紛争に伴う武力衝突の犠牲者を少なくすることである。そこで、小型武器や地雷など武器の管理・削減が紛争予防の重要な課題となる。大量破壊兵器のうち核兵器についてはNPT体制とIAEAの保障措置によって国連の管理レジームが出来ており、拡散防止に重要な役割を果たしている。生物化学兵器とミサイルについては、NPT・IAEAに匹敵する国連の管理レジ-ムはない。イラクのWMD解体が査察委員会により成果をみせ、レジーム実現に寄与するよう期待する。(UNMOVIC委員)


 


スリランカ大臣昼食講演会開催さる

 当センターは、スリランカから来日したピーリス憲法問題大臣を主賓に迎えて、さる10月3日都内のホテルで昼食講演会を催した(写真)。
 大臣は「スリランカ和平と日本の役割」と題し、自身が政府代表を務めたLTTEとの和平交渉や戦後復興に期待をされる日本の役割について約100名の出席者を前に講演した。


センター活動日誌(9-11月)

9月6日

紛争予防実施要員育成事業で鳴海ゆきのがカンボジアへ赴任

9月9日-13日

紛争予防市民大学院「公開講座」(東京国際フォーラム)

9月17日

小泉尊聖JCCP事務局参与、アフガニスタン地雷対策センターへ出向

9月17日-26日

小林龍夫事務局長、スリランカへ出張

9月27日

第145回国際政経懇談会(佐藤行雄前国連大使他19名)

10月1日 第2回「職業訓練プロジェクト」開始(アフガニスタン)
10月1日

第2回「平和構築ワークショップ」開始(アフガニスタン)

10月3日

「スリランカ憲法問題大臣昼食講演会」開催(帝国ホテル)

10月3日

プッタラム・コミュニティーセンター完成(スリランカ)

10月4日-14日

緊急在外活動要員第1号として伊藤美保子がパキスタンへ

10月18日

第146回国際政経懇談会(島田晴雄慶應義塾大学教授他22名)

10月25日

紛争予防市民大学院「海外研修コース」参加者5名現地へ

11月3日-9日

明石康会長、日本政府代表としてスリランカに出張

11月19日 第147回国際政経懇談会(藤澤義之メリルリンチ日本証券会長他19名) 
11月27日 伊藤憲一理事長、カンボジア、アフガニスタンへ出張 


新規入会会員の紹介

〔9月-11月〕
 一般会員 [1口]真如苑


助成金・寄付金

本年度9月1日以降11月31日迄の間のご助成・ご寄付は、次のとおり。

笹川平和財団      700万円
日本国際協力財団    294万円
㈱教育新聞社       26万円


センター特別基金出捐者

 「日本紛争予防センター特別基金」の寄付金募集第2次(最終)キャンペーンは、本会報前号既報分のあと、9月10日から11月31日までにつぎの16個人、3企業より計42口(1口1万円)のご寄付をいただいた。
 これで787口となり、第1次キャンペーン分と合わせ2032口となったが、最終目標の3000口達成までは、まだ道なお遠く、ご支援をお願いしたい。

[10口] 国際開発ジャーナル社
[ 5口] 柿澤弘治
[ 3口] 大河原良雄
[ 2口] 早川正明、溝口道郎、森本敏、田中剛、野口晏男、数原孝憲、国際協力出版会、斎藤諦淳
[ 1口] 山内昌之、杉浦芳樹、真野輝彦、江坂元穂、教育新聞社、石井一二、広瀬佳一、近衞忠煇


事務局便り

 11月7日、当センターに珍しい来客がありました。さいたま市南浦和から来た4名の中学生で、「世界にはいくつ紛争があるのか。なぜ紛争が起こるのか。どうしたらよいのか」などと、矢継ぎ早の質問を連発し、説明に当った阿曽村所長も汗だくでした。「結果は学校で発表する」とのことでした。

 

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