第4回e-シンポジウム開催

 当センターは、国際コミュニケーション基金の助成を受け、1月22から30日まで24時間9日間にわたり、全世界を対象に英語を使用言語とする第4回「紛争予防のためのe-シンポジウム」を開催した。この企画は、ジャパン・タイムズ紙およびTIMSSE(The Transatlantic Internet/Multimedia Seminar Southeastern Europe)の支援と協力を受けつつ、インターネット(http://www.dwcw.org/4th_e-symposium/)上で実施された。
 今回のテーマは、「紛争予防におけるNGOおよび非国家アクターの役割」であったが、時宜に適したテーマとして大きな反響を呼んだ。ペンシルベニア大学名誉教授のパルマッター氏、中央アフリカの平和のための国際センター(ICPCA)理事長のカンバラ氏、USAIDイラク復興事業コンサルタントのジュリシッチ氏等、18名の著名なパネリストによる基調講演に続き、53カ国、88名の参加者から活発な発言が投稿の形で寄せられた。インターネット上の登録者の数も92カ国、620名に及んだ。
 昨年5月に開催された第3回e‐シンポジウムではアクセス数は2086件、投稿数は160件であったが、今回はアクセス数は実に5218件、投稿数も211件に達した。
 今回のe―シンポジウムでは、非政府組織が対話促進、情報収集、草の根レベルでの援助等を通じ紛争予防の主要な役割の担い手になっているとの認識が共有された。

 


スリランカ北部地雷除去事業開始

現地地雷除去要員への訓練の様子
 2002年12月以来、当センターはスリランカ北中部の要衝バブニアで 地雷除去活動開始のための準備を進めてきたが、当センターのこのような実績を評価した日本政府は、当センターに対し「日本NGO支援無償資金協力」の助成実施を決定し、本年1月12日コロンボで、須田明夫在スリランカ大使と笹井英毅当センター・スリランカ代表の間で、無償資金協力契約が署名された。これにより、当センターの本格的な人道的地雷除去活動がスタートした。
 外務省からの助成決定を受け、当センターは直ちに地雷除去事業に必要となる地雷探知機、プロテクター、地雷爆破装置等といった機材を世界各国のメーカーへ発注し、さらに予定されている現地地雷除去要員の採用手続きを開始した。
 100名を超える応募者から選抜された47名の現地要員候補者は、2月16日から3週間、当センターの辰巳竜悟、テクニカル・アドバイザーより地雷と人道的地雷除去に関する概論、実際の除去作業、負傷時の応急処置等の、地雷除去事業開始前に習得が必須とされている基礎的教育や訓練を受けた。この訓練を通して、最終的に37名が地雷除去チームの現地人リーダー、除去要員、医療要員として選抜され、さらに別途採用された運転手と通訳を含めると総勢46名の地雷除去チームが編制された。この体制による実際の地雷除去作業は3月17日スタートした。

 


カンボジア、アンドンポ小学校改修

 当センターがカンボジアのコンポントム州アンドンポ村で進めてきた小学校改修工事が、このほど完成し、約700名の児童が授業を受けることが可能となった。この事業は、鳥取県八頭高校(当センター田中剛カンボジア代表の出身校)同窓会より120万円のご寄附をいただき、実現した。小学校は「ヤズ・アンドンポ小学校」と命名され、12月7日の同小学校校庭での「校舎引渡竣工式典」には八頭高校同窓会有志25名も参加した。

改修されたヤズ・アンドンポ小学校

 


堂之脇副会長、在外視察

 2月15日から23日まで当センターの堂之脇光朗副会長は、スリランカ、カンボジアを歴訪し、当センターの紛争予防活動の第一線を視察するとともに、現地各方面関係者と会談した。
 スリランカでは、ウィクラマシンハ首相や須田明夫大使などと会見し、スリランカ和平の見通しについて考えを聴くとともに、ダナパラ元国連事務次長やゴダゲ元EU大使と懇談した。当センターが3月に地雷除去作業を開始した北部のバブニアも訪ね、辰巳竜悟専門家をはじめとする現地スタッフを激励した。
 カンボジアでは高橋文明大使と懇談したほか、当センターが小型武器回収事業を実施しているコンポンチュナン州にスー・ピリン知事を訪ねた。

 


会 員 の 広 場

紛争には総合的対処を

支持会員 神谷万丈 

 紛争管理には、軍事・非軍事の諸手法を総合的に組み合わせることが必要だが、その認識が国民の間では依然として薄いことを実感させられたのが、自衛隊のイラク派遣を巡る議論だ。派遣慎重論はあり得るとしても、「自衛隊よりも文民やNGOを」との主張がまかり通っているのは残念だ。総合的アプローチの重要性を国民に啓蒙する必要がある。(防衛大学校助教授)

「人間の安全保障」を座標軸に

支持会員 福島安紀子

 日本は、1998年から「人間の安全保障」を提唱し、国際的な議論を推進してきた。人道的介入を巡って同じく人間の安全保障に取り組む諸国との溝が深いと指摘されたが、実践が進む中で次第にその溝が深くないことがわかってきた。イラク復興への自衛隊派遣が耳目を集める中で、日本の国際安全保障への貢献の究極的目的を明確に発信する必要を感じる。(総合研究開発機構主席研究員)



アフガンでEOD訓練

 2月1日から1ヶ月間、当センターは一志康洋テクニカル・アドバイザー(TA)、奥村信司、林裕両TA候補生の3名をアフガニスタンのカブールに派遣し、デンマーク地雷除去グループ(DDG)からEOD訓練を受けさせた。EODとは“Explosive Ordnance Disposal” の略語で「爆発物処理」を意味する。
 この訓練の目的は、地雷、不発弾などの「爆発物処理」の理論と実際を学ぶことで、この訓練は、当センターがスリランカで開始した地雷除去事業やカンボジアで実施している小型武器回収事業等を、将来さらに発展させてゆく上で、当センターの処理能力を大きく高めるものと期待されている。


 


通常総会、理事会開催

 さる1月15日、当センター会議室にて伊藤憲一理事長他理事、監事7名の出席を得て第6回理事会が、また2月5日、国際文化会館にて斎藤直樹支持会員(議長)他正会員64名(議決権行使書出席者を含む)の出席を得て、第4回通常総会がそれぞれ開催された。
 今回の理事会、総会では、2004年度事業計画案、収支予算案が何れも満場一致で承認された。また、阿曽村邦昭所長より、スリランカにおける「地雷除去プロジェクト」について「NGO支援無償資金協力」の助成決定、契約調印、事業進捗状況が報告された他、アフガニスタンでも同事業を展開すべく検討中であるとの報告がなされた。

 


市民大学院「海外研修コース」修了

 10月24日より12月20日まで、紛争予防市民大学院「第5期海外研修コース」がスリランカおよびカンボジアで実施された。8月に実施された「第5期セミナー・コース」の修了者の中から選抜された山田浩史ら5名は、スリランカではLTTE(タミール・イーラム解放の虎)本部にて聞き取り調査を行なう等、「講義」「演習」「地方視察」「調査」「実務研修」の5項目からなる研修を受け、最後に研修報告書を書き上げた。カンボジアでは、オダミンチェ州で当センターの実施する「小型武器回収キャンペーン」に参加した他、地雷処理現場等も視察した。

地雷除去についての説明を受ける研修生たち

 


センター活動日誌(12-2月)

12月7日

ヤズ・アンドンポ小学校校舎引渡竣工式典(カンボジア)

1月12日

日本NGO支援無償資金協力贈与契約書調印(在スリランカ日本大使館)

1月15日

第6回理事会開催(伊藤憲一理事長他7名)

1月18日-2月1日
        スリランカ復興開発NGOネットワーク現地調査(古本秀彦)
1月22日-30日 第4回「紛争予防の為のe-シンポジウム」を開催
1月28日 第159回国際政経懇話会(小松一郎外務省欧州局長他19名)
2月1日-26日 アフガニスタンにてEOD(不発弾処理)訓練を実施(一志康洋他二名)
2月5日 第4回通常総会(斉藤直樹議長他64名)
2月23日 第160回国際政経懇話会(森本敏拓殖大学教授他24名)
2月24日-4月 スリランカ東部バティカロアにて民族和解・信頼醸成ワークショップ開催

 


新規入会会員の紹介

〔12月-2月〕

 一般会員 [1口]増田優、熊倉里枝、三海敏昭、鍵田忠俊(入会日付順)

 


助成金・寄付金

昨年12月1日以降本年2月29日迄の間のご助成・ご寄付(3千円以上)は、次のとおり。

外務省         48万米ドル
国際ボランティア貯金  37万3千円
小柳克志        24万7千円
八頭高校同窓会      5万5千円
イング展        3万7千円
上口直也           1万円
細井香奈           5千円

 


事務局便り

 事務局員の古本が1月に2週間スリランカへ調査出張に行ってきました。スリランカの復興開発に関わる日本のNGOネットワークの現状と課題の調査が任務で、JCCPが地雷除去に取り組むバブニアのある北部から中部高原地帯ヌワラエリヤまで各地を歴訪しました。古本は、以前半年間JCCPスリランカ事務所に勤務した経験があり、それが役に立ったようです。

 

  

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