| 地雷除去事業に本格的に乗り出す 紛争予防や平和構築の観点からいって、地雷の除去は緊急の課題である。 戦後の復興開発も地雷があっては不可能だ。しかるに、これまでの日本は、人材・技術両面の問題や戦後平和主義の思い込みもあり、紛争や武器にかかわることを敬遠してきた。地雷にかかわってきた数少ないNGOも、その活動は地雷除去そのものではなく、その周辺でのお手伝い(例えば、住民への協力呼びかけの広報等)に終始してきた。 当センターは、日本で唯一の紛争予防専門のNGOとして「これでは駄目だ」との思いを強め、地雷除去事業に正面から取り組む方針を固めた。 このため、昨年12月には阿曽村邦昭当センター所長を団長とする地雷除去フィージビリティ調査団を、停戦合意成立直後のスリランカに派遣した。調査団は、スリランカ政府、国連機関、国際地雷除去NGO等を訪問し、意見交換を行ったほか、かつて激戦地であった北部主要都市ジャフナ、LTTE支配地域の拠点キリノッチなどを訪問し、地雷除去作業の現場を視察した。また、そのフォローアップのため本年2月には自衛隊OBの専門家辰巳竜悟氏に現地での追加調査を依頼した。 これらの現地調査結果を踏まえ、当センターは、今後次の要領で地雷除去事業を展開することを決定した。すなわち、 | ① | 2003年度早々スリランカ中北部のヴァブニヤ地区(政府支配地域)に当センターの地雷除去センターを設立し、地雷除去チーム(日本人リーダー1名、スリランカ人要員10名)2チームを訓練、養成する。 | | ② | 2004年度中に上記2チームによる独自の地雷除去事業を開始する。 | | ③ | 2004、2005各年度も、それぞれ前年度同様に、地雷除去チーム2チームずつを養成し、3年間で計6チーム(日本人リーダー6名、スリランカ人要員60名)の地雷除去体制を完成する。 | スリランカ首相昼食講演会開催さる
当センターは、昨年12月4日来日したラニル・ウィクラマシンハ・スリランカ首相を主賓に迎え、都内のホテルで歓迎昼食講演会を開催した。 スリランカでは昨年2月にスリランカ政府とタミル・イーラム解放の虎(LTTE)の間に停戦合意が成立し、9月からは和平交渉が開始されるなど、和平への機運が高まっているが、当センターがスリランカで展開している紛争予防活動を高く評価する同首相は、来日中の貴重な時間を割いて、出席し、「和平交渉とスリランカの将来」と題し、和平交渉の現状と課題、スリランカが抱える問題と今後の取組み、日本に期待する役割等について、約1時間にわたり講演し、約120名の出席者に深い感銘をあたえた。 「特別基金」キャンペーン4月末終了へ
基本財産や資本金に当たるものがゼロのままスタートした当センターは、諸事業を展開するにあたって、運転資金の不足に悩まされてきた。 このため2000年12月に「日本紛争予防センター特別基金」の設立が発議され、その第一次募金キャンペーンは2002年3月まで展開され、33法人114個人の皆様から計1245口のご寄付を頂いた。 しかし、目標の3000口が未達成だったため、2002年5月より「もう一度だけ、最後のお願い」の趣旨で第二次募金キャンペーンを行ってきたが、その結果、本年2月末現在で計787口(第一次と合わせ2032口)のご寄付を頂いた。 最終目標は未達成だが、募金キャンペーン自体は満1年間の経過する4月30日をもって最終的に幕を引く。第三次キャンペーンの予定はない。ご芳志を頂いた皆様の名簿は、本会報次号で発表させて頂く。最後の駆けこみご寄付大歓迎です。
インターネット「対話掲示板」に投稿1500通
世界中の紛争予防関係者の間で話題になっているインターネット「世界の紛争をめぐる対話掲示板(DWCW)」(http://www.dwcw.org)が、実は当センターの運営するサイトだということをご存知だろうか。英語で運営しているため、縁遠く感ずる方々もいるが、一度ぜひアクセスしてほしい。 現在世界中から1500通を超える投稿が寄せられており、24時間活発な意見交換が行われている。
会 員 の 広 場
民軍協力の重要性 支持会員 高井 晋 民軍協力(CIMIC/Civil Military Co-operation)は、平和活動に携わる軍事力と文民組織との平和協力関係を意味する。 今日の平和活動は、 文民警察、国際機関、国際NGO、 現地政府機関などの文民組織間で密接な協力が行われている。他方で軍事力は、主要任務の安全確保のかたわら付随任務として法と秩序の維持、開発支援、民主化支援などを行ってきた。多様な紛争予防活動は、これを効果的に行うために、文民組織と軍事力との協力関係を不可避としている。 | 紛争予防とその原因 一般会員 佐藤 睦 紛争予防に当たっては、紛争拡大の原因を常に念頭に置く必要がある。そこには貧困、搾取、宗教・民族的対立等の根源的なものがあるが、困った存在は、戦略地政学に基づいた確信的行為と打算的にその先棒を担ぐアジテーターだろう。根源的なものへは誠意を持って対応すれば沈静化の可能性がある。だが確信的なものには力による対決しか解決はないのが実状だ。力が無いものによる紛争予防に限界があるのは宿命であり、力によらない面での努力が実を結べば、十分使命を果たしたことになろう。 | アフガニスタンで職業訓練
昨年10月1日以来当センターがアフガニスタンで実施してきた第2回「若年除隊兵士のための職業訓練プロジェクト」は、木工、ブロック、メタルワークの3コースの各10名、計30名の訓練生が訓練を終えて、1月9日無事終了した。 訓練生の民族別構成は、ハザラ、ウズベック、タジクなど多岐にわたり、平均年齢も26歳と若く、アフガニスタン復興を担う人材となりそう。
小型武器回収事業拡大
当センターがカンボジアで昨年2月より実施している銃器などの小型武器回収・開発事業(Weapons for Development)の対象地域は、最初の1年間で、カンボジア全20州のうち、バッタンバン州等11州に拡大された。 21箇所で武器所持の違法性とその回収の必要性をキャンペーンする広報活動を行い、また回収武器の数に応じて、井戸を掘り、溜池を建設する事業を行った。総経費約400万円であった。
市民大学院「海外研修コース」研修生帰国
10月25日から2ヶ月間にわたる紛争予防市民大学院「海外研修コース」に参加した一志康洋ら5名の研修生が昨年末帰国した。5名は、8月1ヶ月間にわたりセンター本部で実施された「セミナーコース」修了生13名より選抜され、スリランカおよびカンボジアにおいて講義、演習、調査、実務研修、地方視察の5項目からなる研修を受けた。 スリランカではLTTEに近い北部のジャフナ、キリノッチ、トリンコマリ等を訪れ、地雷・不発弾処理、国内避難民対策の現場を見学し、カンボジアでは当センターがコムリエン県で実施している小型武器回収キャンペーンに参加した。 新規入会会員の紹介
| 〔12月-2月〕 | | 一般会員 | [1口]津村康博、柴田純志、榮谷明子、望月大平、辰巳竜悟、荒木大山 | センター活動日誌(12-2月) | 12月3日 | 国連アフガニスタン地雷対策センター・プログラムマネージャーRichard Dan Kellyと懇談(阿曽村邦昭所長) | | 12月4日 | 「スリランカ首相昼食講演会」 | | 12月9-16日 | 地雷除去フィージビリティ調査団(阿曽村所長他3名)をスリランカに派遣 | | 12月11日 | 第148回国際政経懇談会(丹波實前駐ロシア大使他19名) | | 12月21日 | 紛争予防市民大学院「海外研修コース」参加者5名帰国 | | 12月27日 | NHKのBS「激動のアジア」、当センターのアフガニスタン職業訓練プロジェクトを放映 | | 1月23日 | 来日したアフガニスタンのNGO、Sanayee Development FoundationのRaz Mohammed Dalili代表と懇談(阿曽村所長) | | 1月24日 | 第149回国際政経懇談会(木村崇之前EU代表部大使他19名) | | 2月13日 | 来日したArmaz Akhrledianiグルジア国会議員と懇談(伊藤憲一理事長) | | 2月17日 | 国際移住機関、谷村頼男アジア・オセアニア主席アドバイザー、下村理恵日本事務所長来訪(阿曽村所長) | | 2月19日 | 第150回国際政経懇談会(竹内行夫外務事務次官他24名) | | 2月22日 | 伊勢崎賢治理事、在アフガニスタンDDR日本政府特別顧問に就任 | | 2月26日 | 「東ティモール真実和解委員会による講演会」を外務省と共催催(三田共用会議所) | 事務局便り
在外代表事務所の経理システム統一化の可能性調査のため、本部事務局から打越が2月下旬スリランカとカンボディアに派遣されました。打越曰く「皆さんの多忙な仕事振りとともに、食欲の旺盛さに圧倒されました」。 [△ Page Top] |