JCCPは、日本救援行動センター(JARC)との協力により、2月からセルビア共和国南部のブヤノバツ市において、セルビア系民族とアルバニア系民族の相互理解を目的とした「異なる民族間の交流促進/ブヤノバツ市小学生による共同清掃事業」を行います。なお、このプロジェクトは外務省日本NGO連携無償資金協力による助成を受けています。
このプロジェクトに伴い、バルカン地域の拠点として、JCCPはマケドニアの首都スコピエにあるJARCの事務所に代表事務所を設置しました。2月2日には、ベオグラードにある在セルビア日本大使館とJCCPの間でプロジェクト実施のための調印式が行われました。JCCP在バルカン地域代表(松元洋)とプロジェクト・コーディネーター(上田貴子)が、1月30日と2月21日にそれぞれ現地に赴任しました。
セルビア南部の中都市ブヤノバツ市は、人口4万3千人のうち、55%がアルバニア系、34%がセルビア系、そして9%がロマの人々です。住民同士の居住区は分断されてはいないものの、それぞれの民族ごとに学校や商店、流通システムを持ち、異なる民族間の交流は非常に限定されています。このプロジェクトは現地の公衆衛生局の協力のもと、これまでほとんど交流の無かったセルビア系とアルバニア系の小学校の児童による共同清掃活動を通して、両者の相互理解を深めることを目的としています。
小学生たちは、啓発メッセージをプリントした清掃着を着て、ブヤノバツ市中心部の商店街、青空市場、公園、市役所庁舎などで15週間清掃活動を行います。また、プロジェクトの一環として、両民族の児童たちが一緒に活動を行っている様子を記録します。さらに、清掃活動終了後に市庁舎において、清掃活動に参加した児童の共同制作による絵画を展示し、市民に活動を紹介します。
街の衛生環境が清掃活動によって改善されることは、有数の温泉施設を持つ同地域の観光業の活性化に役立つことも期待されています。また、民族が異なる小学生同士の交流という草の根の取り組みが、同地域の安定や民族間の緊張緩和に役立てられることが期待されています。